快晴に気分を良くしていつもの山々を眺めたら
なんと、焼山を含めた幾つかがもう頂部に冠雪してるんですよ。
秋をすっ飛ばしていきなり冬が近づいてきたように錯覚しました。
今日はずっと聴き馴染んできたアルバムがリマスターされていたのを最近知り、
急遽購入したこのアルバムを聴いています。
62年に発売されたBOOKER T.& THE M.G.sのデビューアルバム、グリーンオニオンです。
このバンド、スタックス・スタジオにてアルバート・キング、
オーティス・レディングなどの数々の名ミュージシャンとの
セッションをこなしてきた実力派揃い。
スタックス・スタジオといえば60年代アトランティックレコードのミュージシャン達が
多数レコーディングをした場所としてつとに有名ですが、同時期のモータウンが
より解り易い曲で白人も含めリスナーの裾野を広げたのとは対照的に、こちらはよりディープな
黒人音楽に終始徹底したところに拘りを感じます。
そんな経緯の所為かメンフィス・ソウルの聖地としても崇められている場所でもあるようです。
面白いエピソードとしてはこのアルバム、当初は発売する予定など無く、メンバー達の
セッションをスタジオのオーナーが内緒で録り溜めしていた音源が基になりアルバム化に
至ったという経緯があります。
そして、メンバー達の強い要望により1stシングルにはグリーン・オニオンが採用され発売されました。
そんなメンバー達の自信を裏付けるかのように、グリーン・オニオンとこのアルバムは大ヒットとなったのです。
全曲インストゥルメンタルですが、ヴォーカルの不在を感じさせない程、オルガンとギターが
お互いに絡んだり時には離れたりしながら変化する様はあたかもそこにヴォーカリストが
居るようにも感じてしまう程です。
ベースやドラムもこの、独特の跳ねるリズムで曲を盛り上げるのに一役買っています。
黒人音楽をベースとしながらそれらとはまた微妙に違う。
後のディスコソングにも発展していく要素を多数含んでいる曲であるとも考えられます。
秋の夜長にときにファンキーな、また、ときに優しいオルガンの音色に暫し体を預けるのです。
それでは。