穏やかなる日々

日々の徒然。ゲームだったりクラシックロックやメタルだったり。

グランドフィナーレ

はい、今日はこいつで。
英国のトリオ編成プログレ/ハードロックバンドであるT2が70年に
発表した1st「It'll All Work Out in Boomland」です。



ブルーズを下敷きとしながらサイケやフォークにプログレ
果てはジャズの要素まで取り込んだなかなか欲張りな1枚。
アルバム1曲目は「In Circles」
上昇下降が激しいギターと手数が多いドラミングで駆け抜ける
疾走感が堪らない8分オーバーの長尺曲。



このドラムス&ヴォーカルのピーター・ダントンという方のドラミング、
俺の敬愛するジョン・ハイズマンやフリオ・キリコみたいな
手数の多いタイプで、そこがなんとも好ましいところ。
また、トリオ編成故に生じる音の隙間もベースが上手いこと
埋めているもんですから、トリオというハンデもあまり感じさせません。



アコースティックの要素も多い為、ブルーズを下敷きと言いながらも
ロリー・ギャラガー率いたテイストのような独特の泥臭さの
ようなものはあまり見受けられません。
静かなフォーク調の曲であっても途中で荒々しいエレキ&ドラミングの
パートが交互に顔を覗かせたりと激しい展開を見せたりする
実験的要素が、このバンドがプログレやジャズの範疇に含まれる
所以なんだと思います。



ロックというジャンルが様々な方面へ向かって拡散していった
過渡期に産み落とされた1枚でもある本作。
収録曲も僅か4曲というところも実に当時のアルバムらしさを
感じさせ、好感が持てるのです。




















それでは。