ここ数日の中では比較的穏やかな1日。
夕方に降り出したので、まだまだ油断はできませんが。
80年代初期、テクノ・ニューウェイヴの波がじわじわと音楽シーンにも
押し寄せ始めていた頃。
そんな中、世に出たアルバムです。
このジャンルでは、ヤズーとかその辺のグループが演奏する曲に同じ匂いを感じる自分です。
そして、このトーマス・ドルビーなる方、ミュージシャンの他にも
音楽プロデューサー、発明家と実に多彩な肩書をお持ちの方でもあります。
最初に国内で発売されたLPにはCDに収録されていた「彼女はサイエンス」は
収録されておらず、後のシングルヒットを受けてCDに収録されました。
なので、CD版は再編集版ということになるんでしょうか。
そして、この曲だけ他の収録曲と毛色が違います。
デジタルビートを強調したクロっぽい跳ねるリズムで、ダンスミュージックのチャートから
人気に火が付いたという事実にも納得できる1曲です。
アルバム冒頭に収録された「彼女はサイエンス」はエレポップの教科書のような1曲で、
印象的なシンセフレーズとサンプリングを使用した内容に、この手の曲にあまり免疫の無い
当時中学生だった小僧の自分はすっかりやられてしまうのでした。
逆に、自分の様に「彼女はサイエンス」から入ったファンには、これ以外の曲が
実に浮遊感に溢れ抒情的で心に残るメロディーのものが多いことに驚かれるのではと。
却って「彼女はサイエンス」の方が異質に感じるくらいですし。
今、改めて聴いてみると多少こけおどしっぽい個所も有るには有りますが、何しろ
このジャンル自体がまだまだ未知の領域だったので、耳にする曲全てが摩訶不思議で
新鮮に聴こえてしまうのでした。
ゲストにはあの矢野顕子さんの名前もあり、印象的なコーラスを聞かせてくれます。
曲中でも「Miss Sakamoto!」なんて、叫んだりしてますね。
何故Missなのかは判りませんが。
聴いていると夜毎、夢中でFMをエアチェックしていた楽しかったあの頃にいつでも
タイムスリップできてしまう曲ですね。
それでは。