穏やかなる日々

日々の徒然。ゲームだったりクラシックロックやメタルだったり。

アウェー・イン・ザ・ライフ

いつまで続くこの気持ちの良い秋晴れ。
今はこの好天を存分に享受するだけですが。



さて、今日はこれでも。
脳内カンタベリー系アルバムランキングでもかなりの確立で上位に食い込む1枚。
ギタリスト、スティーヴ・ヒレッジ率いるカーンが72年に発表した唯一のアルバム
「Space Shanty(宇宙の船乗り歌)」です。
淡い色合いの幻想的なジャケットも美しい。



カンタベリーといいますがこのアルバム、ジャズやシンフォニック的な要素を内包しつつ、
プログレサイケとでも形容したくなるような非常に高度なことをやっております。
しかし、組曲形式をとりながらプログレなどにありがちな、変拍子多用で聴きづらく
冗長で分かりにくいということがほぼ無く、非常に聴きやすい1枚だと思うのです。
また、ギターのヒレッジですが、もう既にこの時からあの「にゅいん」とした
フワフワと不思議なギタープレイを披露していて後のゴングへの加入も
なんとなく頷かせるプレイなのでした。
ゲスト参加で後にハットフィールド&ザ・ノースに加入するデイヴ・スチュワート
自身の個性を色濃く出しながらヒレッジのギターを引き立たせるキーボードプレイに徹し
楽曲の向上に貢献していますが、ジャズ的なアプローチはやはり、
彼のものなんだろうということが確認できます。



音質はリマスターの効果なのかクリアでシャキッとした押し出しの強い音。
各パートも音像が細部までよく確認でき、リマスターの効果は十分にありと感じました。
特に彼等の代表曲でもある2曲目の「Stranded(見知らぬ浜辺にて)」の完成度は
他曲に比べ頭一つ分抜きん出ている素晴らしい出来。
このアルバムが長く愛されてきたのが分るような完成度です。



秋の夜長に酒でも舐めつつ、ゆるりと楽しむのに最適な1枚です。




それでは