まだ日中の気温にばらつきはあるものの、朝夕の涼しさは
確実に深まる秋の訪れを報せてくれるかのようです。
さて、そんな秋の夜長にこれ。
ド定番中の定番にして永遠の名盤、スティーリー・ダンの
80年発表の「Gaucho」です。
今まで先達にさんざん語り尽されてきた1枚だけに今更俺が
語ることなんて皆無に等しいですが。
邂逅は中学進学直前の6年生時分。
何となく聴いていたFMラジオから流れた「glamour profession」の
クールで知的なその調べに、「これは大人が聴く音楽だ」と、はっき
りと意識したことを覚えています。
姉に無理を言って貸しレコード屋で借りてきてもらったアルバムを
カセットに録音してもらい、昼夜を問わず聴き入っていたことを
今更ながらに思い出した次第で。
その洗練された楽曲群で大人の音楽であるということをハナタレ小僧にも
強く意識させる楽曲の説得力。
特にアルバム冒頭「babylon sisters」から「glamour profession」
までの3曲は、一切の無駄を感じさせない流れるような鉄壁の布陣。
もう、この3曲だけでもアルバムの元は取れたぐらいですし。
豪華なミュージシャンをそれこそ道具のように使役して考えられる限りの
贅沢な条件で制作された前期スティーリー・ダンの大名盤。
お休み時や深夜のドライブBGMにと落ち着いた雰囲気を楽しみたいなら
ピッタリの1枚となるでしょう。
そういえばユニバーサルからSACDも発売されるとのことなので、
またこちらのリマスター盤と聴き比べなんてのも楽しいでしょうね。
それでは。