穏やかなる日々

日々の徒然。ゲームだったりクラシックロックやメタルだったり。

退路無し

今日、職場で熱中症の被害が出た。
他人事ではないので自分も気をつけよう。



連日暑いので、今日は気味の悪い映画でも観て気分だけでも涼しくしたい。


そんな訳で今日はこれ。
ネクロノミカンです。



H.P.ラヴクラフト原作の3本を映像化したオムニバス映画です。
「壁の中の鼠」「冷気」「闇に囁くもの」が原作です。



冒頭、ラヴクラフトが禁を破り、死者の書ネクロノミコン
閲覧するところからお話は始まります。
読み進めることによってそれぞれの物語が始まります。




今回は自分が特に好きな「闇に囁くもの」を原作とする、ウィスパーズです。
しかし、いざ、観始めてみると、自分の記憶にある人物、舞台、設定と何一つ
符号するものがありません。
以前どこかのレビューで壮絶な原作レイプという記述があったことを
今更思い出しました。


原作にあった、脳髄を収めた容器などは出てこない代わりに、何か不気味な生物に
取り込まれていたり。



原作の話の流れをすっ飛ばして謎な展開が続きます。



劇中で黒幕は外宇宙生物であるようなことを匂わす描写がありますが、
勿論、カニ型宇宙人ではないのでしょう。



そして唐突に物語りは終焉を迎えます。






これは原作の名を借りた全くの別物ですね。
ラヴクラフトが関係しない別の映画ならまだよかったんでしょうが、
下手に原作に関係するようなキーワードが劇中に散りばめてあるので
どうしても気になってしまいます。



そして最後に、襲い来る魔の追っ手を振り切ったラヴクラフト
警告を発し、映画は終わります。



うーん、ラヴクラフトの名前を冠してあるので多大な期待をし過ぎたようです。
ただのB級ホラーならここまで違和感は無いのでしょうが、なまじ原作付き
なだけに、どうしても厳しい評価になってしまいます。
この前の2本がまあまあな出来だっただけ、余計に。


ラヴクラフト原作なら「フロム・ビヨンド」「死霊のしたたり」「マウス・オブ・マッドネス」
あたりの方がまだ、原作寄りで楽しめるような。


ただ、唐突な展開と、不安感を煽る結末だけは原作通りかな。


と、いう訳で、クトゥルー好きな方なら下手すると怒り出しかねない内容なので
余りお薦めできませんが、それでもという方は話のタネにどうぞ。



それでは。