穏やかなる日々

日々の徒然。ゲームだったりクラシックロックやメタルだったり。

鋼鉄竜アイアンの大逆襲

雪の影響で今週も早出が続きます。
寒すぎてやってらんないもんですから、温かい物の誘惑に耐えきれず
つい、フラフラと・・・



はい、今日はこれを。
NWOBHM期にデビューしたグラム/ハードロックバンドであるガール。
その彼等が80年に発表したデビュー盤、「SHEER GREED」です。



NWOBHM四天王の一角的扱いで世に出た彼等ですが、プレイスタイルは
メタルというよりは頽廃的なグラムの匂いも感じさせるより普遍的な
ロックンロールです。
メンバーとしては後にL.A.ガンズに加入するヴォーカルの
フィリップ・ルイスや、デフ・レパードのギタリストとして脚光を
浴びることになるフィル・コリンが在籍していた事実により
メタル人脈的に関係浅からぬ訳ですが、フィリップ・ルイスが
醸し出していた妖艶で危ういムードはグラムのそれであり、また、
音楽的にもハードロック一辺倒と違い、より拡散した音楽性を
旨とするメタルとはまた違った毒々しい輝きを発するバンドでした。
ルックス的にも恵まれていた彼等ですから、ここ日本でもライヴ時には
女性ファンの黄色い声援が飛び交っていたそうですし、当時、姉が
購入していたミュージックライフをチラ見した際にも力を入れて
紹介されていました。



アルバムのキメ的ナンバーといえば、やっぱり「Hollywood Tease」に
なるんでしょうか?
中盤でのフィル・コリンの速弾きにもなかなかそそられます。
ただ、メタル的な曲はこれのみで他はもっとバラエティー豊かな
曲が揃っていますので、メタルやハードロックで括るよりも
これまた当時台頭してきたニューウェイブ等の要素が強いようにも
感じられますね。



KISSのカバー「Do You Love Me」やキンクス/ヴァン・ヘイレン
お馴染みの「You Really Got Me」のカバーも収録されていますが
とりわけ「You Really Got Me」の弾けっぷりが特筆すべき点でしょうか。
荒々しくも切れ味鋭いフィル・コリンのギターがグイグイと
こちらの耳と脳を刺激してきます。
いや、ヴァン・ヘイレンバージョンよりこっちの方がより攻撃的で
俺好みですね。



若さ溢れる勢いに乗ったプレイと、イギリスのバンドらしいどこか
捻くれた曲作りにより、当時の新人としてもスケールの違いを
見せつけたというエピソードにも頷かされます。



勢い任せだけではない、実に英国らしい個性を併せ持つバンドなのでした。















それでは。