何か休日の方がやることが多いような気がします。
掃除に洗濯、子守りにお使いと、あー、何時になったら
自分のことを出来るんだ?なんて考えている内に夕方です。
さて、先日、ベテランプログレ・ハードロックバンドである
ユーライア・ヒープのベーシスト、トレバー・ボルダーの訃報が伝わってきました。
晩年は代理のベーシストをたてたりしていましたが遂にバンドに
復帰することは叶わなかったようです。
そんなわけで、ヒープのアルバムを何枚か聴きなおしていましたが今日はこれ。
1978年に発表された12thアルバム「堕ちた天使(FALLEN ANGEL)」です。
第二期全盛期の最後を飾るアルバム。
しかし、それまでのアルバムの高評価と違い、こちらは微妙な塩梅。
ケン・ヘンズレーが弾くオルガンとミック・ボックスのギターという
二本柱を擁した今までのハードロック然とした曲とは少々趣きが違い、
各メンバーのペンによる曲も多く収録されているのが特徴でしょうか。
過去のヒープ流のハードロックを期待していた向きには
丁度バンドの音楽性も拡散していった時期と相まって、
そのバラエティーに富んだ内容故、賛否両論なアルバムなのでした。
しかも、今作を含め3作で歌っていた名ヴォーカリスト、ジョン・ロートンも
このアルバムを最後にバンドを去ってしまいました。
実にハードロックに合う良い声の持ち主だっただけに、この脱退も
バンドにとっては結構なダメージだったことでしょう。
これも当時、その曲の多彩さ故、正当に評価されなかった作品に含まれる1枚。
冷静に聴いてみると、当時違和感を感じた曲もその後、他ジャンルを
聴き込むことによって増えた自身の音楽的引き出しの効果か
非常に作り込まれた多彩な曲達だったんだと今更気付く体たらくぶり。
当時はピンとこなかった曲も時間を置いて聴いてみるとその印象も
全く変わってくるという良い例だと思います。
初夏の夜にトレバー・ホルダーを偲びながら・・・
それでは。