穏やかなる日々

日々の徒然。ゲームだったりクラシックロックやメタルだったり。

恥ずかしがりやのドク

1枚聴きました。

前作より2年2ヶ月ぶりとなり、そしてスタジオアル

バムとしては22作目となる人間椅子の「苦楽」です。

 

 

 

30周年記念アルバムとなった前作「新青年」発表に

伴う初の欧州ツアーを行い、海外勢からの好リアクシ

ョンを経て、その後、「映画 人間椅子 バンド生活三

十年」の公開へと続き弾みをつけた彼等。

前作、新青年が30周年を祝うに相応しい傑作アルバム

だったものですから、今作でのパワーダウンを懸念し

ていましたが、いざ、新譜を聴いてみたらそれは杞憂

であったことが判りました。

いや、このアルバムを聴けばパワーダウンどころか息

切れすら感じさせない余裕を見て取れることでしょう。

どこかアジア風の穏やかなギターの音色で始まり一転、

太く硬質なギターリフへと変わり突き進む1曲目「杜子

春」で、こちらのハートを鷲掴み状態。

これこれ、人間椅子はこうでなくっちゃと独りごちって

しまいました。

杜子春、昔学校の図書館で借りて読んだなあとおぼろげ

な記憶が蘇りました。

今作もハードなリフでグイグイきますが、和を感じさせ

る繊細なフレーズが巧みに盛り込まれている点に、和嶋

氏の非凡さが伺えます。

そして1番のお気に入りが久しぶりのバイクネタ曲でもあ

る「疾れGT」です。

ギターリフのフレーズがライオットの「Road Racin'」を

想起させる豪快且つ痛快な1曲。

ライオットファンの俺も思わずニンマリな1曲でした。

 

 

 

今作でも充実した楽曲がみっしりと。

多少、中二病を思わせる文学的歌詞にヘヴィなリフが

乗り、シンプルながらもキャッチーで聴き易いと、い

いこと尽くめのような1枚ですが、もう少し捻りがあれ

ば尚、結構だったろうと考えました。

 

 

 

ただ、こういった点も古参のファンの無いものねだりだ

と言われてしまえばそれまでで。

あと、ケース裏面に描かれたメンバー3人の姿が実によく

特徴を捉えているなと感心した次第。

特に鈴木さんの。

 

 

 

 

 

 

 

それでは。