穏やかなる日々

日々の徒然。ゲームだったりクラシックロックやメタルだったり。

死神の逆襲

昨日は新潟で研修のため、早朝5時起き。



やって来ました新潟テルサ
あー、なんかもうスンゴイ久しぶりで、感慨深いものが。



昼過ぎまでミッチリの研修を終え、帰途についたのでした。
帰りの高速も行きと同様、大荒れ模様でしたが。



流石に疲れたので今日は音楽聴きながら就寝。
今日はこれ、サクソンの88年発表の9th「DESTINY」です。



何作か続いたポップ路線も本作でひとまず終了となりました。
ここまで続いたアメリカ市場開拓の為の試行錯誤も、残念ながら
満足のいく結果は出せなかったようです。
そしてEMIからのリリースもとりあえずここまで。



ハード時代のサクソンしか知らない方に聴かせれば驚くような
内容かもしれませんが、80年代後半という時代を鑑みればその練りに
練り上げられたメロディアス・ハードロックのクオリティーは、
その時期の流行を取り入れならもキチンとハードロックの要素も
反映された素晴らしい完成度です。
ここまで推し進めてきたポップ化は今作で頂点を極め、けれども
そちらには振り切らないギリギリのところで踏みとどまっているのは
メタルバンドとしての彼等なりの矜持なのかもしれません。
その所為でどっちつかずの中途半端なイメージを伴っていることも
否めないのが悲しいところ。



1曲目の「RIDE LIKE THE WIND」
クリストファー・クロスのカバーを持ってきたことにまず驚き。
けれどもオリジナルよりもメロウさとハードさを増したこの曲は
ハードさとポップさをより良い方向に昇華した洗練されたアレンジで
俺にとってはどストライクでしたが、ファンの評価はイマイチ
なのでした。



他にも、そのメロディーが耳を捉えて放さないミドルテンポの
バラード曲な3曲目「I CAN'T WAIT ANYMORE」や、8曲目の
「WE ARE STRONG」のような拘りぬいたメロディーとポップセンスには
もう、兜を脱ぐしかないってぐらいで。



このようにポップな曲一辺倒かと思いきや、ロックンロール調の曲も
結構な数を占めているので、やはりこのへんがこのアルバムを
中途半端に感じさせてしまう原因なのかもしれません。
どうせなら思いっきりポップ側に振り切ってもよかったのにと
俺なんかは思う次第で。



今でこそハード&ヘヴィ路線に立ち返って邁進し続ける彼らですが、
80年代後半という時代を反映したこの頃のアルバムも、彼等の長い
キャリアの中、間違いなくサクソンとしての足跡でもあるわけですが、
自称、硬派なファンからはソッポを向かれ続けているのも事実です。
今一度、楽曲のクオリティを前提としたこの頃のアルバム群の再評価を
願ってはやまないのです。

















それでは。