穏やかなる日々

日々の徒然。ゲームだったりクラシックロックやメタルだったり。

瘡の妙薬

秋晴れが続く過ごしやすい日々。
晴天の代わりに朝晩の冷え込みは日に日に厳しくなってきていますが。



今日はこれ。
60年代モッズの始祖の一人、ジョージィ・フェイムの64年発表の
デビュー作にしてライヴ盤「RHYTHM AND BLUES AT THE FLAMINGO」です。
数年前にボーナストラック付きで再発されたリマスター盤ですね。



フェイムさんが自身のバンド、ブルー・フレイムズを従えて
ロンドンはフラミンゴクラブにて録音された実況版。
腕っこきのブルー・フレイムズの面々がしっかりと脇をサポートしているのを受けながらも
あくまで軽めでジャジーなオルガンサウンドを繰り広げるフェイムさん。
店内の喧騒や掛け声なども漏らさず入っていて、臨場感も相当なものです。



1曲目にジェームス・ブラウンの「Night Train」のカバーを持ってくるあたりに
なかなかだぞと暫し唸る。
しかもフェイムさん、この時まだ二十歳かそこらだっていうのにその演奏技術と
センスときたら実に実に侮れないと感心することしきり。
ロンドンのクラブ界隈で相当揉まれてきたのだろうと容易に想像できました。



カバー曲がメインのアルバムですが、R&Bやジャズなどクロっぽいものを
題材にしているとはいえ、演奏はジャジーで洒落たアレンジなのがポイント。
うるさ型な本場の観客達を前に、あくまでクールに飄々と演奏するその様は
何度も言いますが弱冠二十歳のそれとはとても信じられません。



60年代当時のロンドンのクラブ文化や曲、観客達のヴァイブ、そういったものを
全てひっくるめてギュッと濃縮したのがこのアルバムなのです。



モッズ文化を語るのなら避けて通れない1枚なのかもしれません。




それでは。