穏やかなる日々

日々の徒然。ゲームだったりクラシックロックやメタルだったり。

鍋を食べよう

秋山郷の最深部ではまだ紅葉は見ることが

できませんでしたが、そう遠くない日には

山々の見事な紅葉を目にすることができる

のでしょうね。

 

 

 

はい、今日はこちらを。

巨匠、大瀧詠一氏がコロムビア時代の最後に

放った打ち上げ花火「LET'S ONDO AGAIN」です。

 

 

 

大勢の方と同様、氏の音楽への入り口は「A LONG

VACATION」でしたが、その後にナイアガラカレン

ダーを聴き、ロンバケとの内容の差に随分と困惑

してしまいました。

しかし、そんなアルバムも聴き込むうちに氏の非凡な

センスにより生み出された質の高いコミック・パロデ

ィーソングの数々にすっかりやられてしまい、そこに

とどめとなったのがソニーから発売されたコロムビア

時代のLP5枚を収めたボックスである「NIAGARA BLA

CK BOX」。

その内の1枚が今回取り上げたLET'S ONDO AGAINとい

う訳なのです。

 

 

 

ロックにソウルやポップスの有名曲のフレーズを多数散り

ばめた曲を、タイトルにもあるように音頭というフォーマ

ットに強引に融合させてしまい、そこから繰り出される音

頭の名を借りて再構築された様々な曲達。

そりゃ、こんな企画盤、そんなに名が売れていない当時に

出しても鳴かず飛ばずな結果になってしまったのも納得の

マニアックさですから。

しかし、売れないと頭では理解しつつも作られずにはいら

れなかった大瀧氏の切実な想いは、次のナイアガラカレン

ダーで実を結ぶこととなるのでした。

こんなにネタがたっぷりと盛り込まれたアルバムは、今だ

からこそ正当に評価される点も多々あると考えます。

それにコロムビア時代には事務所側からの許可が下りずに

収録が見送られたピンクレディーの「渚のシンドバット」

の替え歌、「河原の石川五右衛門」も、この96年発売盤で

はキチンと収録されているという点も見逃せません。

スモーキン・ブギの替え歌である「禁煙音頭」や、星セン

ト・ルイスの両名がゲスト出演している「ハンド・クラッ

ピング音頭」等々、他にも愉快なパロディーソングが目白

押しなこのアルバムは、コミックソングに懐疑的だった中3

の俺に対してロックと音頭の絡め手によって、大いに蒙を

開いてくれた非常に重要なアルバムでもあるのです。

 

 

 

今では同様のアルバムを作ろうにも権利的にもかなり厳しい

でしょうから、おおらかだった当時だから制作できたアルバ

ムという一面も持つ1枚なのでした。

 

 

 

 

 

 

 

それでは。