今日はこれを。
イギリス出身、ポップなプログレを演奏するバンド、
ケストレルが75年に発表した唯一作「KESTREL」です。
プログレでありながらも耳に馴染み易いポップなメロ
ディーに、ほんのりとジャズの香りを湛えた洒脱でセン
スの良いアレンジで聴かせてしまうその手腕。
こんなにも素晴らしい作品を残しながら、これ1作で消え
てしまったのが残念でなりません。
バンドの主要人物はその後、ミック・ロンソンの後釜と
してスパイダース・フロム・マースに参加し名を上げま
すが、バンドサウンドにジャズの要素を無理なく溶け込
ませ昇華させたキーボード奏者も縁の下の力持ち的存在
でなかなか侮れません。
転調を繰り返し複雑なコード進行で聴かせつつ、しかし
ながらちぐはぐさは感じさせずにあくまで流麗に聴かせ
てしまうそのセンスとテクニックには脱帽します。
さて、元はと言えばこのアルバムはテイチクの初回盤で
所有していたのですが、その初回盤というのがどうやら
当たりのプレスだったらしくCDの盤面に白濁したような
模様が発生し、ディスクを読み込めなくなってしまうと
いうとんでもないロットが存在していたのです。
そして俺の物も該当品だったらしく、購入してから2~3
年後にディスクを読み込めなくなってしまい、その後、
このアルバムとも疎遠になってしまいました。
そして今回、20数年ぶりに買い直し聴き直している次第
なのでした。
好きなアルバムはいつまでも手元に置いておきたくなる
ものですしね。
それでは。