1枚聴きました。
スティーヴ・マリオット率いるハンブル・パイが
73年に行った最初で最後となる日本公演。
その最終公演である渋谷公会堂での演奏を収めた
2枚組ライヴ盤「Live at Shibuya Kokaido, Tokyo ‘73」
バンド内で人気を二分していたピーター・フランプ
トンがバンドを去り、後任としてあのコロシアムの
デイヴ・クレムソンが参加し、バンドがブルーズ/
ソウル路線へと舵を切った頃。
そして、スティーリー・ダンのアルバムにも参加し
た黒人女性コーラスグループであるブラックベリー
ズを従えての万全の体制による日本公演。
もう、のっけから会場が割れんばかりの歓声が凄い。
それを受けてかメンバーもグイグイと押しの強い演
奏で応え、それを受けた観客がまた声援を送るとい
う、実に好い塩梅の相乗効果。
演奏途中での観客とのコール&レスポンスも息がぴ
ったりで実に様になっていますね。
粘っこく、コク深いマリオットの歌声がまたブルー
ズ路線の曲によく合います。
1枚目の6曲目でストーンズの「Honky Tonk Women」
のカバーを披露するサービスの良さも微笑ましい。
全編通して聴くと文字通り熱狂の一夜であったこと
が容易に伺える内容でした。
当時はベック・ボガード&アピスの公演と被ったり
と不運にも見舞われたそうですが、この内容を聴く
限り観客の方々は皆、大満足の渋公ライヴだったの
ではと考えます。
そしてオマケとして当時のミニチュア・パンフレッ
トや、チケットの半券レプリカが同梱されていたり
と、資料的価値の大変高い内容となっております。
通好みな内容のライヴ盤でありました。
それでは。